[[ErikoIwabuchi]]

*電脳化粧鏡:Smart Makeup Mirror [#ra9a4ab0]

電脳化粧鏡は,毎日のメイクアップを効果的に支援するための電子的な鏡台です.

The Smart Makeup Mirror is a computer augmented mirror that support everyday makeup.
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(System configuration: computer display, high resolution video camera, low resolution video camera, proximity sensors and range sensor.)

**デモビデオ video demonstration [#u1ab604d]

http://siio.jp/mpegs/MakeUpNew.Mov

**概要 [#la1abc5b]
戦後高度経済成長期以降は成人女性の多くがメイクアップをするのが常識となっており,口紅も塗らずファンデーションも施さない女性は,社会人としてふさわしくないと見られてしまうことも多い.実際に,接客マニュアルに,成人女性はノーメイクで店頭に立たないよう記載されている店もある.毎日行っていることなので慣れている上,季節や行事ごとにメイクアップを変えて楽しんでいる女性もおり,メイクを女性の特権のように思っている人は多いであろう.~
しかし,毎朝のメイクアップを面倒なものと感じている女性は多い.~
また,メイクアップに関するたくさんの本,雑誌を読んでみると,メイクの方法や自らの技などについて,多くの人が何らかの悩みを抱えていることがうかがえる.~
~
これらのことから,毎日のメイクアップが少しでも楽に,少しでも楽しくでき,楽しみながら行っているうちに,満足できるメイクを完成させることができるようなツールを開発したいと考えた.~
~
HD解像度のカメラをディスプレイの上部に設置し,カメラの映像を鏡像反転させディスプレイに表示する.その映像を見ながらユーザはメイクを行う.ポイントメイク中は,カメラの映像がメイク箇所に自動ズームしたり,メイク完了後は,他人の視線や横顔など,様々な視点から自分の顔を観察してメイクの仕上がりを確認したりできる.~
~
本プロジェクトでは,メイクアップのテクニックを直接向上させるようなシステムではなく,どんなユーザも従来の化粧鏡を使用してメイクしたときより仕上がりが格段に良くなるような,電脳化粧鏡を提案する.~
従来の鏡に向かっているだけでは気づかなかった自分の顔の特徴を簡単に発見できるように,普段とは違った視点で自分の顔を見つめるようなきっかけも与えられるツールを提供したい.

**電脳化粧鏡の機能 [#ga4e133a]

***メイク箇所への自動ズーム [#t78460a1]
メイクアップ中,目元,口元などのポイントメイクをする際,メイク箇所ができるだけはっきり見えるよう,鏡に顔を近づけてメイクをする.
これらのポイントメイクの作業では,メイクブラシなどの道具を使用して行うものが多い.~
そこで本システムでは,メイク道具にカラーマーカをつけた.
このメイク道具を目元付近に近づけると,
カメラの映像が目元のズームに切り替わる.~
このようにして,鏡に近づくことなくメイク箇所へ自動的にズームさせる

***直感的なズーム切り替え [#ec943d71]
プロのメイクアップアーティストは,
拡大される鏡があるとメイクアップの確認がより厳密に行えるとして,
拡大鏡を少なくとも1枚持つことを勧めている.
メイクアップの仕上がりが向上するよう,本システムにも拡大鏡機能を実装した.~
ポイントメイク中,電脳化粧鏡に少し近づくと,
現在表示されている映像の拡大率がさらに大きくなる.
反対に遠ざかると,拡大率は小さくなる.~
大きく,はっきりと見たいから鏡に近づくという自然な操作で,
ズーム倍率の切り替えができる.

***リバーサルミラー [#u091bb35]
普通の鏡では,映し出された像は左右反転しており,
人から見られた顔とは左右違う.
そこで,左右が反転している像を元に戻して,
本当の自分を映しだすことができるリバーサルミラーという鏡がある.
ヘアスタイルや,眉の形,目,唇,ほくろの位置などは
左右反転してみるとかなり印象が変わって見える.~
プロは,リバーサルミラーを使用して,
他人の視線から見たときの自分を確認することを勧めている.
そこで本システムでも,カメラの映像をそのまま表示することで,
リバーサルミラーと同じ映像を得る機能を実装した.~
簡単に鏡とリバーサルミラーの映像を切り替えることができ,
他人から見た自分も確認できる

***静止画(横顔)確認 [#y8232b58]
普段の生活では,正面からだけではなく,
横や斜め,下からも顔を見られるので,
実際のメイクでは,様々な角度からの映像も確認したい.
表示されている画像をキャプチャし,数秒間表示させることで,
様々な角度の顔を確認できるようにした.
普通の鏡一枚では確認できない横顔や後姿の確認も可能となる.

***照明モード [#y28e1d53]
普段メイクアップを行うとき,できるだけ明るいところでやりたいと思い,カーテンを開けて,自然光を取り入れながら行うことが多いだろう.
専門学校などでは,"蛍光灯などの光の下では本来の色が見えないので,メイクアップをするときは自然光の下で行う"よう,教えている.~
また普段の生活でも,日中太陽光の下で見たときと,居酒屋やパーティなどの少しくらい場所で見たときでは,メイクの見え方が変わっていることを感じたこともあると思われる.~
本システムには6つの照明モード(メイクアップモード,オフィスモード,曇り(自然光)モード,晴れ(自然光)モード,サンセットモード,キャンドルモード)を用意した.
照明の種類を切り替えてメイクアップを行うことで,
ライフスタイルに合わせたメイクアップが出来る.

***保存機能 [#gd8ccd8b]
新しい化粧品を購入したとき,
その化粧品が今まで使用していたものとどのように違い,
それが仕上がりにどのような影響を与えているのか,
などを判断することはとても難しい.
同様に,メイクアップの方法を変えたときも,
それが今までとどのように違うのかを判断することは難しい.~
本システムでは,現在表示されている画像を
日付,時間名で簡単に保存できる.
メイクアップ完了後に,毎回同じ環境下で顔を撮影し,記録していくことで,
色や,明るさ,質感の具合など,どれが自分の顔に合っているのか,
より正確な比較判断ができるだろう.

***非接触オペレーション [#d4deabbf]
メイクアップ中は,化粧品を手でつけたり,ぼかしたり,
思わず手でこすったりして,手指はどんどん汚れていく.
このような手で,物には触りたくない.~
そこで本システムでは,カラーマーカ,距離センサ,フォトセンサを使用することで,
上記の機能を全て非接触で操作できるようにした.

* 論文 Publications [#kc69f3e7]
+岩渕 絵里子, 椎尾 一郎, 電脳化粧鏡:メイクアップを支援する電子鏡台, 第16回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ (wiss2008), 日本ソフトウェア科学会研究会資料シリーズ, ISSN 1341-870X, No. 58, pp. 45-50, 2008.11.26-28. (神戸) ( http://siio.jp/projects/papers/wiss2008_0026.pdf )
+Eriko Iwabuchi, Itiro Siio, Smart Makeup Mirror: Computer Augmented Mirror to Aid Makeup Application, Proceedings of the 10th Ubicomp 2008 Adjunct Programs, pp. 47 -- 48, Seoul, Korea, September 21 - 24, 2008. ( http://siio.jp/projects/papers/Ubicomp2008_mirror.pdf )
+岩渕 絵里子, 椎尾 一郎, 「電脳化粧鏡 ーメイクアップを効果的に支援するための電子的な鏡台ー」, 情報処理学会研究報告 (IPSJ SIG Technical Reports), 2008-HCI-129, ISSN 0919-6072, Vol. 2008, No. 79, pp. 1--8, 情報処理学会, 2008.8.7-8 (志賀高原) ( http://siio.jp/projects/papers/2008HCI_Makeup.pdf )
+岩渕 絵里子, 椎尾 一郎, 電脳化粧鏡:メイクアップを効果的に支援するための鏡台の開発, 情報処理学会第70回全国大会講演論文集, pp. 4-247--248, 2008.3.13-15. ( http://siio.jp/projects/papers/3ZD_7.pdf )
+岩渕 絵里子, 椎尾 一郎, 電脳化粧鏡:メイクアップを効果的に支援するための電子的な鏡台, インタラクション2008論文集, 情報処理学会シンポジウムシリーズ, ISSN 1344-0640, Vol. 2008, No. 4, pp.191--192, 2008.3.3-4. ( http://siio.jp/projects/papers/i2008kagami.pdf )

* スポンサー Sponsor [#r50f127a]

-このプロジェクトはIPAの2007年度 第2期 未踏ソフトウェア創造事業採択プロジェクトです.This project is supported by Exploratory Software Project, IPA, Japan.
--http://www.ipa.go.jp/jinzai/esp/2007mito2/koubokekka.html (Japanese)
--http://www.hcilab.jp/MITOU/(Japanese)
--http://www.ipa.go.jp/english/humandev/third.html (English)

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